
中国の人身売買組織を摘発 スイス・ベルン州警察

ベルン州警察は19日、大規模な人身取引事件を摘発したと発表した。容疑者は中国籍の5人で、146人の中国人女性をスイスに誘い出し、性労働に就かせていた。

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5人は売春強要の罪に問われている。被害者たちはそれぞれアパートに軟禁され、報酬の半分はピンハネされていた。被害者は残りのお金を借金の返済や生活費に充てていた。
ベルン地方検察庁のアナティーナ・シュルツ検事正は19日の記者発表で、さらなる情報の公表は起訴手続きの完了後になると表明した。ベルン州では2008年以降に計41件の人身売買に有罪判決が下され、その大半が性的搾取だった。
捜査の障壁
ベルン州公安局のフィリップ・ミュラー局長とベルン州警察のクリスティアン・ブレンツィコファー署長は記者会見で、捜査の難しさを強調した。他の州と情報交換しやすくするための法改正を求めた。
ミュラー氏は、「他の州より外国当局と情報交換するほうが簡単なほどだ」と苦言を呈し、捜査員らは法的限界に直面していると指摘した。
ブレンツィコファー氏も、政治的な支援がなければ警察は効率的な任務遂行ができないと訴えた。
英語からの翻訳:ムートゥ朋子

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